事例紹介(香りの演出)
温浴施設
横浜みなとみらい万葉倶楽部
2007年6月25日に横浜みなとみらい 万葉倶楽部は、オープンしました。 これまでの万葉の湯の良さを反映しつつも、みなとみらいに合った、ビジネスユースや、都会的な海のロケー ションを借景としながらも、「千と千尋」の中の「湯屋」的な雰囲気をも醸しだし、様々な人に利用していた だけるモダンな温浴施設となっています。香りは1階・7階エントランスにて、ヒノキ・ヒバなどの樹木の香りで万葉の和のテイストを演出、来館の方をお招きいたします。4・5階のリラックスルームでは、シトラスとローズを主 にしたオリジナルなリラックスの香りを演出いたしております。
感覚ミュージアム
イベント関連
とりふね舞踏舎新作公演「鬼燈」神奈川青少年センターリニューアル記念公演
2006 . 1 . 14 - 15
その昔、聖徳太子は、橘の内裏において猿楽の舞いを舞うことによって、国の平和がまたらされ、天下太平が実現される であろうとお考えになられ、秦の河勝に申しつけて、「翁」の舞いをおこなった。これが能楽の最初とされております。 本公演では、時空を越えてこの芸能の原点となりました橘の庭を、時非香果(ときじくのかぐのみ)つまり永遠に香って いる果実といわれた橘の香りで表現しました。
その他
コニカミノルタプラネタリウム 満天
真の癒しとは、イマジネーションによるもの
コニカミノルタプラネタリウム満天のヒーリング番組では、香りの演出がなされています。
本演出においては、アロマテラピーのように芳香成分でヒーリング効果期待するよりも、番組の内容に沿った香りを感じることで、鑑賞している人が、自然に番組の世界に入り込めるような演出を心がけています。
たとえば『星のせせらぎ「ーアクアヒーリングー」という水をテーマとした番組では、番組の冒頭で以下のような番組の香りの説明がテロップにて表示されます。
今夜の香りは水(アクア)にちなんだ香り
1 気品のある水辺のハスをベースに水の妖精をイメージした香りです。
2 さわやかな草の心地よさをローズマリー(海のしずく)の香りをベースに表現してみました。
ナレーションの女性が水の妖精のイメージで想定されており、その声とともにハスの香りを漂わせ、見えない妖精を表現しています。
またローズマリーの香りは、生物が海から生まれていくイメージ映像のシーンで漂わせました。
別の番組では、夏の星空を川の土手で見ているシーンでは、青臭い匂いで土手の「草いきれ」を表現し、あるいはオーロラの番組では、極北の空に出現するオーロラとともに、その地に育つ針葉樹の香りを演出しました。
やすらぎのある音楽、リラックスの作用がある香りを提供することだけが、ヒーリングではなと思われます。映像と音楽、そして香りがきっかけとなって、体験者の想像力が掻きたてられ、イマジネーションを膨らませることができたとき、それが一人ひとりのヒーリング(癒し)につながるのではないでしょうか。
その他
牛久大仏
牛久大仏(うしくだいぶつ、正式名称:牛久阿弥陀大佛)は、茨城県牛久市にある大仏立像で、全高120m(像高100m、台座20m)あり、立像の高さは世界で二番目だが、ブロンズ立像としては世界最大。浄土真宗東本願寺派本山東本願寺によって造られました。
お像の中には蓮の台座のところから入るようになっています。
その他
月十窯 片岡 哲 作陶展
2008年2月21日(木)~3月2日(日)福島県郡山市ギャラリー観にて開催
私の友人の片岡さんは、郡山に窯を築いて10年。ますます自在で、日常楽しく使える器を製作されています。
この年、初めて黒文字材による釉薬を作られました。陶と香りの融合から生まれた作品も製作。
会期中のギャラリートークでは、黒文字の釉薬ができるまでの経過や、黒文字の香りを体験していただき、楽しい会になりました。
月十窯
その他
伊藤彰規展ー青の野の光ー
2010/5/24〜6/2 ギャラリーゴトウ
伊藤さんとは、学生時代に芥川賞作家の玄侑宗久氏をとおしてご縁をいただ きました。 まだ僧侶の修行に入る前の玄侑宗久(橋本くん)氏は、当時伊藤さんの個展の絵にタイトルをつけたり、短い文章を添えたりしていたように記憶いたして おります。 また芥川賞の『中陰の花』の文庫本や『水の舳先』『御開帳綺譚』の装画は 伊藤さんの絵によものです。
今回香りと何かコラボレーション出来ないかとのお話をいただきまして、 真っ先に思い浮かびましたのが「北見の薄荷」でした。北見は昭和初期に、世 界の薄荷の7割りを生産するほとの薄荷王国だったといいます。伊藤さんも高 校時代までは北見の街に薄荷の香りが漂っていた記憶がおありとのことでした。 伊藤さんの絵には、やはり北の大地の記憶をどこかで感じるところがござい ます。静謐な中に大地の豊かさや、おおらかな感じが伝わってきます。 一方薄荷の香りはクールミントといいますように、寒さに繋がる香りです。 北見出身の伊藤さんから生まれた精霊(絵)と、北見で育った薄荷から採れ た精油(香り)たちの語らいの一時になったのではと思います。
29日のトークショーも、薄荷の香りの漂うなか、和やかな雰囲気でした。
sweet keen smellsというタイトルの作品がいくつかありましたが、この作品は、北見の薄荷の香りからイメージして描かれたものです。
講演事例
樟脳のシンポジウム
毎日新聞 平成23年10月28日(金)12時46分配信
みやま市に残る伝統産業、天然樟脳(しょうのう)づくりをもり立てようと、樟脳の香りを生かしたまちづくりを考えるシンポジウムがこのほど、筑後市船小屋温泉のホテルであった。全国で唯一、昔ながらの製法で樟脳を作っている内野樟脳(みやま市瀬高町長田)と地元の「天然樟脳を守る会」などが主催した。
樟脳は、クスノキのチップを水蒸気で蒸留したもの。抽出後の結晶とオイルが商品になるが、抽出前のチップの重さの1%程度しか取れない。化学製品の防虫剤が普及し、天然樟脳を作り続けるのは内野樟脳と、宮崎県の1軒だけという。
シンポでは、香りのデザイン研究所(埼玉県)の吉武利文所長が「香りによるまちづくり」の事例を紹介。ミカン類の野生種タチバナが自生する三重県鳥羽市の場合、「近くのお伊勢参りがにぎわう正月、全国から来た宿泊客にタチバナを入れたお屠蘇(とそ)を振る舞っている」と述べ、PR手法などを紹介した。
参加者約100人による意見交換があり、水車や木蝋(もくろう)などの伝統産業に携わっている人たちが「地元のものを見直す機運を協力して高めよう」と訴えた。高野道生・みやま市副市長は「みやま市の木はクスノキ。樟脳の里というのをもっとPRしていく」と話した。
会場からは江戸期に植樹されたクスノキ534本が育った、みやま市の中ノ島公園が一望でき、「中ノ島公園は散歩に最適で、森林浴に活用できる」との提案もあった。【近藤聡司】
大分香りの博物館主宰
香りの文化講座
平成23年10月22日(土)
「まちづくりと香りの文化」というタイトルで講演いたしました。
別府は何といっても温泉の匂いがあります。特に鉄輪温泉のむし湯に使われている石菖の香りは全国広しといえども、唯一ここだけで体験可能な香りです。このような香り文化を継承してきた別府を再認識するとともに、石菖の日本における文化的価値を検証し、香りによるまちづくりの可能性について述べさせていただきました。夕方からは、地獄蒸し工房で石菖で蒸したオコワの試食をしながらの意見交換も行われました。
第18回全国ハーブサミット 別府大会
第18回全国ハーブサミット別府大会「べっぷ香り“Herb(ハーブ)”フェスタ」(大分合同新聞後援)が2009年11月7、8の両日、別府市内で開催されました。県内では初のサミット。「ONSENがはぐくむ『香り』と『癒やし』」をテーマに、和製ハーブの活用例である「蒸し湯」の考察、香りの観点による温泉の検証など、温泉観光都市ならではの内容でした。
7日は別府大学で、「香り」と「癒やし」のシンポジウム。同大学生が「観香(かんこう)マップ」を披露。由佐悠紀・京都大学名誉教授らが温泉と香りの持つ癒やし効果について講演。
午後からは記念講演を私がさせていただきました。「別府の香り遺産 石菖(せきしょう)の香り」。という演題で、鉄輪蒸し湯で使われる和製ハーブ「石菖」について歴史的、民俗学的考察を行いました。
その他